2014年7月17日木曜日

【深夜プラス1】ギャビン・ライアル(菊池光訳・ハヤカワ・ミステリ文庫)

ギャビン・ライアルが何者かも知らずに読んだのです。めったにハードボイルド物は読まないのですけれど。この「深夜プラス1」という題名がなんとなく魅力的に見えまして。この題名の意味は「午前0時1分」ということのようです。
元レジスタンスの探偵が引き受けた仕事は、ある実業家をオランダからリヒテンシュタインまで送り届けるということ。ただし彼は婦女暴行の容疑で指名手配されているらしい。その上リヒテンシュタインに行ってもらっては困るらしい同業者がいて、命の危険もある。
という話だったような(すでにうろ覚え)。
細かい点はともかく、警察の裏をかきつつ、どこからか狙っているかもしれない殺し屋からも身を守らなければならない。一人ではとても無理、なのだが、相棒に選ばれたのはアル中のスナイパー。どこまで信用できるのだか。
そういう人間関係の面白さもあり、さらに戦争(第二次大戦)直後の、元レジスタンス仲間との交流もあり(そのあたりはちょっと時代がかっているけれど)。そして何より、命を狙っているのが本当は誰なのか、最後までその正体が明かされないというところがミステリアス。その両方があってこそ、犯罪小説探偵小説(時代がかってますね)は生きてくるというものですね。

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