2015年3月31日火曜日

【王国】中村文則(河出書房新社)

「掏摸(スリ)」の兄弟編、ということなんですけど、「掏摸」がどんな話だったか、思い出せないのです。掏摸の高い技術を持った男が巻き込まれる(何に? が思い出せない)話だったと思うのですが。
だとすれば、同じような展開。娼婦を装って男の弱みをつかむ仕事をする女。その過去も絡んで、さらには何者か(それは大きな組織か?)に利用され、逃れようがなくなっていく恐怖、サスペンス。
クールな展開なんだけど、何故か冷たくはない。そして恐ろしい。よく分からない「何者か」に振り回される恐ろしさ。
ちょっと間違えれば陳腐な犯罪フィクションともなるようなものが、どこかにリアリティもあって、怖さも面白さも高レベル。謎も深まる中で物語が終りを迎え、しかしわずかな希望も見せてくれる。
この面白さは、他では味わえないかも。それくらい密度が濃いです。比較的短い小説なんだけど、中身の濃さは一級品です。

2015年3月30日月曜日

阪神10-8中日(3月29日)

点が入らない「胃の痛い試合」が続きましたが。点が入ったら入ったで胃が痛い(^◎^;)
初回に3失点。さすがに今日は負けゲームかとおもいきや、ゴメス、福留の連続2ランで逆転。さらに梅野のタイムリーなどで9点差。
おっと、楽勝ムードかいなと思ったら、中継ぎ陣、榎田、桑原が4失点でたちまち2点差。油断していたわけではないでしょうが、試合は終わるまで分からんということですね。
で、7回裏に1点追加して3点差で9回。こうなるとオ・スンファン。しかし今年の守護神はまだまだ安定しているとはいえない状態ですね。ルナにタイムリーを打たれ、さらにヒットを連発されて満塁のピンチ。ひやひやしましたが、なんとか抑えて、今季初セーブ。ひやひや。

どうにかこうにか勝ったという試合でしたが、ともかく3連勝\(^◎^)/
今日は打線も繋がったし。主軸にホームランも出た。いよいよこれから、というところと思っておきましょう。

2015年3月29日日曜日

阪神1-0中日(3月28日)

延長10回裏。無死満塁で代打関本。
ここでわたくしは、関本やったら犠牲フライ、あるいは前進守備の内野手のうしろに落ちる「ポテンヒット」を期待しましたが、ぶたこは、
「そらもう押し出しフォアボールか、デッドボールやで。そやそや、デッドボール、デッドボール!」
そんな、バッターに失礼な、と思っていましたが。
ほんまに「さよならデッドボール」で試合終了(^◎^;)。

関本の粘りよりも、ぶたこの予言に恐れいった次第ですm(__)m

昨日に引き続いてのさよならゲーム。勝ったのは良かったけど、いまひとつ打線がパッとしない感じですね。ま、開幕はこんなものなのか。あるいは今年もこういう胃の痛い(^◎^;)試合が続くのか。投手力で勝っていくのかな。

2015年3月28日土曜日

プロ野球開幕 阪神5-4中日(3月27日)

今日は暖かいです。暑いぐらいです。上着はもう入りませんね。

昨日、プロ野球ペナントレースが開幕しました。こうなると野球中心の生活サイクルになってしまうぶたこぶ家です(^◎^;)。
昨日の試合は、序盤は全く打てず。こうなると投手力、なのだけれど、さすがに中日はそつなくタイムリーを打ってきて、気がつけば回は8回で3点差。とほほ。
いわゆる投手戦で、試合テンポもよく、9時までに終わってまいそうやなあと思っていた矢先、ドラゴンズ中継ぎの又吉に、ツーアウトからつないで同点。そして延長。おやおやこれはどうなるのかと思ってたら、テレビ中継終了(-◎-;)。二元中継をしていたジャイアンツの試合が終わったのだね。東京中心なのだ。まあ仕方ない。これが日本の現実。
で、それ以降はラジオで観戦。観戦とは言わんか。まあとにかく試合終了まで楽しみました。
それにしても、最後がマートンとは(^◎^;)。なんといっても昨日のマートンは、1打席目からちょっとおかしかったし。今日はやる気のない日かなあなんて思っていましたからね。ムラッ気がマートンの最大の難点であります。
ま、野球は何があるか分からんということですね。だから面白いのです。昨日だって、中継ぎに又吉が出てきた時には、ああ日本代表がでてきよったわい、今日も打てん買ったわいと思っていましたからね。オ・スンファンが満塁にしたときも、まあ初戦やしなあなんて自分を納得させようとしていましたし。それだけに嬉しい1勝でした\(^◎^)/。

昨日は野球中継のあと、フィギュアスケート世界選手権も見たから、とても夜更かしになってしまいました。フィギュアスケートはまた改めて。

2015年3月27日金曜日

なんかよう分からんけど、更新

しばらくぶりの更新です。題名どおり、なんかよう分からんうちに月日が経ってしまって、気がつけば明日はプロ野球の開幕やオマヘンカ。

1ヶ月にわたって書き損じてしまった読書感想文。今更思い出すこともありませんが、ともかく自分への備忘録として。そしてこうやって残しておかないと、「この本、読んだかなあ?」ということが出てきた時に確かめられないので。

【語るに足る、ささやかな人生】駒沢敏器(NHK出版)
※沖縄、楽しかったです。楽しめるものにしてくれた、この作家に合掌。

【闇の中の男】ポール・オースター(柴田元幸訳・新潮社)
※オースター、相変わらずというか。ちょっと斜に構えだしたかなあ。今の時代、こういう姿勢でないと作品は書けないのかもしれませんが。

【最後の命】中村文則(講談社文庫)
【A】中村文則(河出書房新社)
※西加奈子と中がいいと聞いて、つい。

【ダイオウイカは知らないでしょう】西可奈子・せきしろ(マガジンハウス)
【カキフライが無いなら来なかった】せきしろ×又吉直樹(幻冬社)
※抱腹絶倒の「ダイオウイカ」、ちょっと考えさせられることもある「カキフライ」。短歌を素材にした2冊。でも、一言でいろんな世界を表そうとすると、ちょっと作ったようなところもあるなあ。うまい人ならそれがなくなるのでしょうか。

【太平記-千早城のまもり】花岡大学・編(小峰書店)
【楠木正成】大谷晃一(河出書房新社)
※故あって、郷土の「英雄」楠木正成のことを調べました。いろんな知らないことがいっぱいで面白かった。前者は「太平記」を子供向けに噛み砕いたもの。「太平記」にならって、表現は偏ってます。大谷氏の作品は労作。文献を丹念に調べて真実を読み解こうとしています。

【スタッキング可能】松田青子(河出書房新社)
【英子の森】松田青子(河出書房新社)
※妙な味わい。好きですけど。

【妻が椎茸だったころ】中島京子(講談社)
※全日本「タイトルだけ」大賞受賞作、らしいです。タイトルのユニークさもさることながら、内容はとても深刻。そして爽やか。こんなのはこの人にしか書けないかも。

【放課後にシスター】中島さなえ(祥伝社)
【気分上々】森絵都(角川書店)
※読んでる時は面白かったはずなのだが。。。すみません。

【数学的にありえない】アダム・ファウアー(矢口誠訳・文藝春秋)
※確率論から、予知能力を数学的に可能と考え、実験を繰り返すドクター。特異な才能のゆえにその実験者となってしまい、ついに命を狙われることになる主人公。確かに「ありえない」話なのだが、確率論などはとても面白い(と思うのはわたくしだけ?)

【マリアが語り遺したこと】コルム・トビーン(栩木伸明訳・新潮社)
※マリア。すなわちイエスの母。とははっきり書いていないけれど。母が語る息子の半生。そこに母としての思いはあるはず。だからこういう物語も許されるはずなのだ。

【悟浄出立】万城目学(新潮社)
※中国の故事に題材をとった連作。万城目氏にしてはややユーモアが足りないような。と思うのは読者の勝手な思い込みなのだろうけれど。ちょっと「カッコいい」系に行きそうになってますよ、最近。

【問いのない答え】長嶋有(文藝春秋)
※以前「無縁社会」ということでNHKが「ネットだけで繋がろうとする人」を批判的に紹介していたが、「それのどこが悪い」と思うのはわたくしだけではないはず。で、この人もそう思っている。シームレスなつながりがそこにはある。それを文体でも実現しようとする試み。ある意味、ネット時代の「ダロウェイ夫人」。

【アプレゲール】軒上泊(中央公論新社)
※他人の罪をかぶる、という「契約」で少年院入り。そして退院。で、これからどうなるの? というところで物語がはたと終わる。続きはあるのか。謎が謎を呼ぶ。


もうすぐ桜の季節。あっという間に日は過ぎていきます。なんだかこうやってブログを書くのにも一抹の虚しさを感じてしまう今日このごろですが。春は必ずやってくるのですね。

2015年3月3日火曜日

しゃばけシリーズ

ごぶさたしています。
2月中旬に、念願の沖縄旅行を敢行いたしました。もちろん、旅行の中心はプロ野球のキャンプめぐり。
ついでに駒沢敏器さんの本に出ていたいろんな沖縄のものを見、食べてきました。満足。

というわけでもないのですが。しばらくなにをする気にもならなかったわけ、でもないのですが。なんとなくあらたまってブログを更新する、ということに至らなかったのですね。

そしたらあっという間に2月が終わってしまいました。まさに2月は逃げる。ですね。

とりあえず、ちょっとずつでも復活。
まずはまとめて。

畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズがとても面白いので、続けて読みました。
まずは、読みやすい! そしてそれぞれのキャラクター(人間も妖怪も神様も)が、とても生き生きとしていて、続けて読もうという気になってしまいます。

どれを読んでも楽しいのだけれど、やはり最初から順番に読む方が、それぞれのキャラクターに親しみが持てていいですね。
これだけシリーズが続くと、マンネリとかになりそうなんだけど、そうならないところが、ストーリーテラーとしての作者の力量なのでしょう。
でも、巻を重ねるごとにキャラクターが増えてきて、さてどうしましょうということになってきそうです。読者としては、どういうところに落ち着くのかな、という不安も、ちょっとありますね。

【ねこのばば】畠中恵(新潮文庫)
【おまけのこ】畠中恵(新潮文庫)
【ちんぷんかん】畠中恵(新潮文庫)
【うそうそ】畠中恵(新潮社)
【しゃばけ読本】畠中恵・柴田ゆう(新潮文庫)
【いっちばん】畠中恵(新潮文庫)
【ころころろ】畠中恵(新潮文庫)
【ゆんでめて】畠中恵(新潮文庫)
【ひなこまち】畠中恵(新潮文庫)
【たぶんねこ】畠中恵(新潮社)