2015年7月2日木曜日

山崎ナオコーラ

野球情報にかまけていて、読書ノートをすっかりサボっていました。
本、読んでます。
暇さえあれば読んでます。

5月は「山崎ナオコーラ月間」でした。
まとめてたくさん読みました。

人と人が引き合うのは、どういう作用なのだろう。
男と女とは、何が違うのだろう。
ということを、あれこれあれこれ深く深く考え続けている人ですね。

ジェンダーの問題を、ある軽さを持って(軽々しくということではない)書くことのできる人です。
男らしく、女らしくということのバカバカしさを訴えつつ、それに依存してしまう本性のようなものにも真摯に対峙している姿勢に、頭が下がります。でも楽しい。
心と心が惹き合うことは、男と女という関係だけでなく、同姓でもあり、さらにはビー玉(^◎^;)にまで及ぶのですね。この垣根のなさが、この作家の魅力だと思います。

そして最近は、どうやら「文字文化」というものに、平たく言えば出版ということに、応援する姿勢が強くなっているような気がします。まあこれは山崎氏に限ったことではなく、最近の作家には多くある傾向なのですが。そしてそれは、読者としてはとても心強いものです。

以下、読んだもの。
どれも面白かったです。
中で1冊、となれば「ニキの屈辱」かなあ。
性差を越えようとして、でも「女」であることを望んでもいる、という主人公の姿が、とても切ないです。

【この世は二人組ではできあがらない】山崎ナオコーラ(新潮文庫)
【長い終わりが始まる】山崎ナオコーラ(講談社)
【ここに消えない会話がある】山崎ナオコーラ(集英社)
【カツラ美容室別室】山崎ナオコーラ(河出書房新社)
【手】山崎ナオコーラ(文藝春秋)
【ニキの屈辱】山崎ナオコーラ(河出書房新社)
【指先からソーダ】山崎ナオコーラ(朝日新聞社)
【男友だちを作ろう】山崎ナオコーラ(筑摩書房)
【昼田とハッコウ】山崎ナオコーラ(講談社)
【私の中の男の子】山崎ナオコーラ(講談社)
【論理と感性は相反しない】山崎ナオコーラ(講談社)
【モサ】山崎ナオコーラ&荒井良二(メディア・ファクトリー)

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