2016年5月3日火曜日

4月の読書

早くも5月となりましたな。
月日の過ぎていくのが、年々というか日々早くなっていくような気がします。

「まく子」のほかに読んだ本。以下のごとく。

【よはひ】いしいしんじ(集英社)
【港、モンテビデオ】いしいしんじ(河出書房新社)

いしいしんじ、久しぶり。
子供が出来てからは以前のようなぶっ飛んだ雰囲気がなくなってきたかなあと思っていたが、どうしてどうして。
「よはひ」は、こどもにお話を聞かせるお父さんの話。で、その話がぶっ飛んでいて、この混乱具合がいしいしんじやなあ、と思っていたらラストでドドーンという衝撃が待っていたのだった。
かつてのストーリーテラー、再来か。
「港、モンテビデオ」は、ぶっとんだまま。時には日常を離れてこの世界にたゆたっていたいと思うのであります。

【大地のゲーム】綿矢りさ(新潮文庫)

綿矢りさには珍しい近未来小説。
大災害が起きて、隔離状態となった大学構内。そこでは独自の秩序が生まれリーダーが育ち、様々な軋轢が生まれる。そして私が憧れるリーダーは。
って、結局はそこに行くのか綿矢りさ(^◎^;)
面白かったから許す。

【しずかに流れるみどりの川】ユベール・マンガレリ(田久保麻理訳・白水社)

なんとも不思議な物語。人間の記憶の曖昧さと美しさ。みたいな。
すみません、実は詳細を覚えていない。でも雰囲気は心に残っておる。

【名作うしろ読みプレミアム】斎藤美奈子(中央公論新社)

古今の名作の「ラストにはどんな言葉が書かれているのか」を読み解く。
名作の「出だし」はよく知られていても、ラストは案外記憶に残っていないもの(「吾輩は猫である」ぐらいか)。
その、ラストの言葉から作品を読み解くという発想が面白い。そしてもちろん、読み解き方も面白くて、ラストが分かってしまったらもう読むこともないやんけ、と思いがちだが、がぜん作品に興味が湧いてくるのである。流石である。

【江利子と絶対】本谷有希子(講談社)

芥川賞受賞おめでとうございます。結構読んだつもりになってたけど、あまり覚えていないので(^◎^;)この機会に読みなおし。とにかくも第1作目から。
サスペンス、ホラー。ちょっと気合が入りすぎ、という気もするけど。今の作風とはちょっと違っていて、しかし文章力構成力は確かです。楽しい。

【爆発道祖神】町田康(角川文庫)
【スピンク合財帖】町田康(講談社)
【スピンクの壺】町田康(講談社)
【テースト・オブ・苦虫8・あなたにあえてよかった】町田康(中公文庫)
【猫のあしあと】町田康(講談社文庫)

はい、町田康も読んでます。
「猫のあしあと」は、猫を愛する人、動物保護に興味のある人は、読んでほしいなあ。

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