ようやく読みました。芥川賞受賞作。又吉「じゃない方」。
介護度5の祖父の口癖は「もう死にたい」。
じゃあ楽に死なせてあげよう、と思う孫。ちなみにただいま無職。たまにアルバイト。
「尊厳を持っての死」にふさわしいのは、「徐々に体力・気力を失わせること」
そのためには、祖父の自立をできるだけ妨げる。
自分でできることでも率先してやってあげる。祖父に体の負担も精神の負担もかけない。
そうすることで「自立」を奪い、徐々に弱らせる。
その反動で(?)、自分は体を鍛える。
自分は最後まで「自立」を失いたくないから。
さらに、祖父の自立を奪うためには、自分に体力・気力が更に必要だから。
老人虐待がテーマかといえは、さにあらず。
主人公の祖父に対する思いは、むしろ愛にあふれている。
だからこその「尊厳死」の考え。
なんともちぐはぐなところが面白い。
重いテーマを軽く軽く扱っているところが(反発もあるだろうが)読んでいて楽しい。
ただ、これ、芥川賞。。。。ううむ。。。というところはあります。
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