キャロル・オーツの新作、らしい。どうやら近年は旺盛な創作活動をしているらしいから、ほんまに新作かどうかは分からんけど。
「邪眼」著名な心理学者の「四番目の妻」となったマリアナ。そこへ「最初の妻」イネスが姪と一緒に訪ねてくる。何一つ悪びれることのない夫。やってきたイネスは、片目がなかった。そしてマリアナは、今まで気が付かなかった夫の本性に気がつくことになる。
などという物語が4つ。
どれもこれも、ちょっと歪んだ愛情が絡んでいる。
「すぐそばに いつでも いつまでも」
題名だけだと純愛モノのようだが、実はストーカーの話。それもとても心理の深いところに入り込んでくるもので、読み終わってからも恐ろしさが残る。
「処刑」
淡々とした思考で両親の殺害を実行しようとする息子。だがそれはもう一人の「彼」。生き残った母親は。。。
「平床トレーラー」
セックス恐怖症?には理由があった。と思われるけれど、果たしてそれは事実だったのか?
なんだか、物語の底のさらに底があり、そのうえに裏側までありそうな話ばかり。
近年は毎年ノーベル賞候補に名前が上がるらしい。なんとなくだけど、ノーベル賞の雰囲気ではないけれどね。でも面白い。恐ろしい。
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