2015年5月3日日曜日

【マダム・キュリーと朝食を】小林エリカ(集英社)

著者は漫画家でもあるらしいです。だから、という先入観で(題名も可愛いし)読み始めると、はじめには猫の話が出てくるからやっぱり可愛い話かなと思ったら大違いです。
マダム・キュリーすなわち「ラジウム」を発見したキュリー夫人宅に飼われていた猫が、時空を超えて(たぶん)現在の(たぶん)少女とリンクします(たぶん)。
(たぶん)ばっかりですみません。
それくらい、いろんな謎を謎のままにしている物語なのです。
でもそこに、読み手の想像力をかきたてるものがあるのですね。
うまいなあ。

もちろん「3・11」以降の作品と位置づけられるのでしょうけれど。
過去と現在、いろんな生き物の命、それらが全て結びついている、ということを考えさせられる作品です。

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